なないろこどもクリニック なないろこどもクリニック

コラム

コラム一覧

はじめての発熱!どうしよう?  発熱のメカニズムを知っておこう    20250810

お母様方へ、お子様が熱を出した時、心配になりますよね。でも、熱は体が悪いものと戦っているサインなんです。体の仕組みを簡単に説明しますね。


 

熱が出るってどういうこと?

 

熱は、体が**「悪いバイキン(病原体)」**と戦うために、体温を上げる防御反応なんです。熱を出すことで、バイキンが増えにくくなったり、体の免疫細胞がもっと元気に働けるようになったりします。


 

熱が出るまでの3つのステップ

 

 

1. 悪いバイキンがやってきた!

 

お子さんの体にインフルエンザウイルスや細菌のような「悪いバイキン」が入ってくると、体の「パトロール隊(免疫細胞)」がそれを見つけます。パトロール隊はバイキンと戦いながら、「警報」のような物質を出します。これを「発熱物質」と呼びます。

 

2. 体の温度計の「設定」が変わる!

 

この「発熱物質」が、脳の中にある「体の温度計の司令塔(体温調節中枢)」に届きます。すると、司令塔は「よし、もっと温度を上げよう!」と、体の設定温度を普段より高くします。まるで、エアコンの温度設定を25度から38度に上げたようなイメージです。

 

3. 体を温めようと頑張る!

 

体の設定温度が上がると、体は「あれ?設定温度より低いぞ、もっと温めなきゃ!」と感じます。この時、次のようなことが起こります。

  • ブルブル震える(悪寒・シバリング): 筋肉を震わせて、熱をたくさん作ろうとします。お子さんが「寒い!」と言って震えるのはこのためです。

  • 手足が冷たくなる: 体の中心から熱が逃げないように、手足の血管がキュッと縮まります。だから、熱があるのに手足が冷たいことがあるんです。

これらの頑張りによって体温が上がり、新しい設定温度(例えば38度)に到達すると、ブルブル震えるのは治まります。


 

熱が下がるときは?

 

悪いバイキンがいなくなったり、体がバイキンとの戦いに勝ったりすると、「発熱物質」が出なくなります。すると、体の温度計の司令塔は「もう大丈夫だ、設定温度を元に戻そう」と、普段の温度に戻します。

この時、体は「あれ?設定温度より高すぎるぞ、熱を下げなきゃ!」と感じて、次のようなことが起こります。

  • 汗をかく: 体の表面から熱を逃がすために、汗をかきます。

  • 手足が温かくなる: 熱を外に出しやすくするために、手足の血管が広がります。

このようにして、体温はゆっくりと下がっていくんです。


 

解熱剤の役割

 

解熱剤は、この「発熱物質」の働きを抑えたり、司令塔に直接働きかけたりして、設定温度を元に戻すのを助けてくれます。熱が高くてつらそうな時に、体が楽になるように手助けしてくれるお薬ですね。

熱は、お子さんの体が一生懸命戦っている証拠です。心配な時は、いつでもお医者さんにご相談くださいね。

いちおう、38.5℃以上で使いましょうということにはなっていますが、絶対使わなければいけないものではないので、辛そうでなければ解熱剤は使用しなくてもOKですよ。
逆に、38.5℃以上の熱はなくても辛そうであれば、使っても問題はありません。お子さんの表情などをよく観察して判断してください。


なないろこどもクリニックのアクセスマップ

なないろこどもクリニック

〒276-0046 千葉県八千代市大和田新田458-10
047-459-3311 047-459-3311
  • 東葉高速鉄道「八千代中央駅」から東洋バス乗車、
    緑が丘駅経由八千代台駅行き「京成バラ園」バス停下車
  • 東葉高速鉄道「八千代緑が丘」から東洋バス乗車、
    八千代医療センター行き「京成バラ園」バス停下車
  • 駐車場あり:クリニック敷地内4台、クリニック裏砂利駐車場15台