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ソウダガツオたべて唇がピリピリきたら要注意 ヒスタミン中毒 20250819
ヒスタミン中毒は、魚介類を原因とする食中毒の一種です。食物アレルギーに似た症状が現れるため、「アレルギー様食中毒」とも呼ばれます。
原因
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ヒスタミン産生菌の増殖: 主に、マグロ、カツオ、サバ、サンマ、イワシ、アジなどの赤身魚に多く含まれる「ヒスチジン」というアミノ酸が、ヒスタミン産生菌の働きによって「ヒスタミン」という化学物質に変化・蓄積することが原因です。
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不適切な温度管理: ヒスタミン産生菌は常温で増殖しやすいため、魚の保管や流通の過程で温度管理が不十分だと、ヒスタミンが大量に生成されてしまいます。
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加熱しても分解されない: 一度生成されたヒスタミンは、加熱調理しても分解されないため、見た目やにおいでは判別できません。
症状
ヒスタミンを多く含む食品を食べると、比較的短い時間(食後数分から1時間以内)で症状が現れます。
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顔面や口の周りの紅潮: 特に、顔、口の周り、耳たぶなどが赤くなります。
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じんましん: 皮膚にじんましんが出ることがあります。
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頭痛: 頭痛を伴うことがあります。
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吐き気、おう吐、腹痛、下痢: 消化器系の症状が現れることもあります。
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口や舌のピリピリ感: 高濃度のヒスタミンが含まれていると、唇や舌先に刺激を感じることがあります。
ほとんどの場合、症状は比較的軽度で、数時間から1日程度で回復しますが、まれに呼吸困難や意識不明などの重篤な症状になることもあります。
予防対策
ヒスタミン中毒を防ぐには、ヒスタミンが生成されないようにすることが最も重要です。
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低温での保管: 魚介類を購入したら、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れ、常温で放置しないようにしましょう。
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解凍は低温で: 冷凍した魚介類を解凍する際は、冷蔵庫を利用するなど、低温で短時間のうちに解凍することが大切です。
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新鮮なものを購入: 鮮度が落ちた魚介類は、ヒスタミンが生成されている可能性が高いため、避けるようにしましょう。
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違和感を感じたら食べない: 食べたときに唇や舌先にピリピリとした刺激を感じたら、食べるのをやめて処分しましょう。
