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Halloween 20250927
待合室はすっかりハロウィンムードですね。かぼちゃやお化けの飾りつけを見ると、ワクワクした気持ちになりますね。
ハロウィンとは?
一言で言うと、ハロウィンは古代ヨーロッパのケルト民族のお祭りを起源とする、毎年10月31日に行われるお祭りです。現代では宗教的な意味合いは薄れ、特にアメリカや日本などでは、子供から大人までが仮装やイベントを楽しむ民間行事として親しまれています。
その起源は、2000年以上前まで遡ります。
ハロウィンの起源:「サウィン祭」
ハロウィンのルーツは、古代ケルト人が行っていた「サウィン祭(Samhain)」にあります。
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古代ケルトの暦: ケルトの暦では、10月31日が一年の終わりでした。この日は夏の収穫シーズンの終わりであり、暗く寒い冬の始まりを意味していました。
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生と死の世界の境界が曖昧になる日: ケルト人は、この一年の終わりの夜には、この世とあの世の間の扉が開き、死者の霊が家族に会いに帰ってきたり、同時に悪霊や魔女などもやって来ると信じていました。
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悪霊から身を守るための仮装: 人々は、悪霊たちに仲間だと思わせて身を守るために、動物の皮や仮面を身につけて「仮装」をしました。これがハロウィンの仮装の始まりです。
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魔除けの「焚き火」: また、悪霊を追い払うために、大きな焚き火を焚く習慣もありました。
なぜ「ハロウィン」と呼ばれるようになったのか?
後にキリスト教がヨーロッパに広まる過程で、ケルトの文化と融合していきました。
キリスト教では11月1日を「諸聖人の日(All Hallows' Day)」と定めました。この「Hallow」とは「聖人」を意味する言葉です。
その結果、諸聖人の日の前夜である10月31日が「All Hallows' Eve」と呼ばれるようになり、これが訛って「Halloween(ハロウィン)」という言葉が生まれたのです。
ハロウィンの象徴的な習慣
ハロウィンでおなじみの習慣にも、それぞれ意味があります。
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ジャック・オー・ランタン(かぼちゃのランタン)
かぼちゃをくり抜いて作るランタンは、アイルランドの「ジャック」という男の物語に由来します。悪魔を騙した罰として、死後も天国にも地獄にも行けなくなったジャックが、カブをくり抜いたランタンに火を灯して彷徨い続けている、という言い伝えです。元々はカブで作られていましたが、アメリカに伝わった際に、手に入りやすかったかぼちゃが使われるようになり、魔除けのシンボルとして飾られるようになりました。
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トリック・オア・トリート(Trick or Treat!)
「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ!」という意味のこの言葉は、中世ヨーロッパで、人々が仮装して家々を回り、食べ物やお金をもらう風習が元になったと言われています。悪霊たちにお菓子を渡して、災いを避けてもらうという意味合いがありました。
現代のハロウィン
現在では、古代の宗教的な意味や悪霊への恐怖心はほとんどなくなり、以下のような形で楽しまれています。
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子供たちが仮装して近所の家を回り、お菓子をもらう。
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家族や友人とハロウィンパーティーを開く。
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かぼちゃやお化けなどをモチーフにした飾りつけを楽しむ。
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日本では、特に若者を中心に、渋谷などで大規模な仮装イベントが行われる。
このように、ハロウィンは古代の収穫祭や魔除けの儀式が、時代や文化の変遷を経て、世界中の人々が楽しむポップなイベントへと姿を変えてきたものなのです。
