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やけどの応急処置 20251110
熱傷の応急処置
1. 冷却 (最も重要)
熱による皮膚へのダメージの進行を防ぎ、痛みを和らげるために、すぐに冷やします。
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流水で冷やす: やけどを負った部位を、水道水などのきれいな流水で冷やし続けます。
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目安は15分〜30分、痛みが軽くなるまでしっかりと行います。
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衣服は無理に脱がさない: 服を着たままの部分にやけどを負った場合は、服の上から水をかけて冷やしてください。無理に脱がそうとすると、皮膚が剥がれたり水ぶくれが破れたりする恐れがあります。
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冷却材の使い方: 氷や保冷剤を使う場合は、清潔なタオルなどに包んで間接的に当ててください。直接当てると冷やしすぎによる凍傷や、かえって血行が悪くなる可能性があります。
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広範囲のやけどの場合: 広範囲のやけどを長時間冷やすと、低体温症になる危険があります(特にお子さんや高齢者)。その場合は、患部を清潔なシーツやタオルなどで覆い、水をかけながら冷やし、10分程度で冷却を切り上げて、すぐに医療機関を受診するか救急車を呼びましょう。
2. 装身具を外す
やけどをした部位が腫れてくる前に、指輪、時計、ネックレスなどの装身具はすぐに外してください。腫れてからでは血行を悪くし、患部の回復を妨げる原因になります。
3. 清潔に保護し、医療機関へ
十分に冷やした後、患部を清潔に保つことが大切です。
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水ぶくれ(水疱): 水ぶくれは傷口を保護する役割があるため、できるだけつぶさないようにしてください。もし破れてしまっても、皮は剥かずにそのままにしておきます。
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患部の保護: 冷やし終わったら、患部を清潔なガーゼやタオルなどで覆い、保護した状態で速やかに医療機関(皮膚科、形成外科など)を受診してください。
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避けるべきこと: 民間療法とされるアロエ、味噌、油などを塗ったり、色のついた消毒液を塗ったりすると、傷の状態がわからなくなり、その後の治療に支障をきたすことがあるため、医師の診察を受けるまでは何も塗らないようにしましょう。
* 医療機関をすぐに受診すべき目安
以下の場合は、軽度なやけどではない可能性があり、すぐに受診が必要です。
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水ぶくれができた場合(II度熱傷の可能性)
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やけどの範囲が広い場合
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やけどが顔、陰部、関節など重要な部位にある場合
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皮膚が白っぽくなったり、焦げ付いて痛みを感じない場合(深いやけどの可能性)
ご自身の判断だけで済ませず、少しでも不安な場合は医療機関を受診することをおすすめします。
___________________________________最後に・・・
◎受診するほどでもない軽度のやけどに対して(裏技)
15分程度、水道水などのきれいな流水で冷却したのち、患部にワセリンをたっぷり目に塗付し、その上からサランラップを置いて密閉します。
こうすることで疼痛が不思議と軽減します。
