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花粉・食物アレルギー症候群    20251111

🌸 花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)とは

 

PFASは、花粉症を持っている方が、特定の果物や野菜、豆類などの植物性食物を摂取した際に、アレルギー症状を起こす病態です。

 

📌 発症のメカニズム

 

  • 交差抗原性が原因です。

  • 花粉に含まれるアレルギーの原因物質(アレルゲン)と、食物に含まれるアレルゲンの構造がよく似ていることがあります。

  • 花粉症によってそのアレルゲンに体が感作されていると、構造が似ている食物のアレルゲンにも「間違えて」反応してしまい、アレルギー症状が出ます。

 

🍎 主な症状

 

症状の多くは口腔内や咽頭に現れるのが特徴で、「口腔アレルギー症候群(OAS)」と呼ばれることもあります。

  • 口腔・咽頭症状: 唇、舌、のどなどのかゆみ(チクチク、イガイガ)、腫れ刺激感など。

  • その他の症状: 時に鼻症状、眼症状、皮膚症状(じんましん)、消化器症状(吐き気、下痢など)、呼吸器症状が現れることがあります。

  • 重症化の可能性: ではありますが、アナフィラキシーショックなどの重篤な全身症状に陥る危険性もあるため注意が必要です。

 

⚠️ 花粉の種類と関連の深い食物の例

 

アレルギーの原因となる食物は、罹患している花粉症の種類によって異なります。

原因花粉 関連の深い主な食物(交差抗原性のある例)
シラカバ(カバノキ科) リンゴ、モモ、ナシ、サクランボ、イチゴなどのバラ科果物豆乳、キウイ、セロリ、ニンジン、ヘーゼルナッツなど
スギ(ヒノキ科) トマトなど
オオアワガエリ、カモガヤ(イネ科) メロン、スイカなどのウリ科果物、トマト、キウイフルーツなど
ブタクサ(キク科) メロン、スイカ、バナナなど
ヨモギ ニンジン、セロリなどのセリ科野菜、香辛料など

 

🩺 予防と対処法

 

  • 原因食物の除去: 症状が出る食物は食べないことが基本です。

  • 加熱による影響: PFASの原因となるアレルゲンは、多くの場合、熱に弱い(熱で抗原性が低下する)ため、加熱調理されたものや加工品は摂取できることが多いです(例:ジャム、コンポート)。ただし、豆乳など一部注意が必要な例外もあります。

  • 重症化のリスク: 症状が軽い場合でも食べ続けると重症化する危険性があるため、全身症状を伴う場合は特に避けることが安全です。

  • 花粉症の治療: 花粉症の時期に抗アレルギー薬を内服するなど、花粉症の症状をしっかりコントロールすることで、PFASの症状も軽快することがあります。

ご自身の症状や原因食物について正確に知るためにも、症状が疑わしい場合は医師にご相談いただくことをお勧めします。

 


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