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インフルエンザ異常行動 20251130
インフルエンザに伴う異常行動は、主に10歳代の小児・未成年者で報告されており、非常に重要な注意点となっています。
🚨 異常行動の主な特徴と事例
インフルエンザウイルス、特にH5N1型やH1N1型などの感染によって引き起こされることがありますが、原因はまだ完全に解明されていません。抗インフルエンザ薬であるオセルタミビル(タミフル)との関連が疑われた時期もありましたが、現在では薬の有無にかかわらず、インフルエンザ自体が異常行動を引き起こす可能性があるとされています。
報告されている具体的な異常行動の例としては、以下のようなものがあります。
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突然走り出す、飛び降りる: 興奮状態になり、特に窓からの飛び降りや、自宅から飛び出すなどの行動。
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徘徊: 意味もなく歩き回る。
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言動の異常: 幻覚、幻聴、妄想などの精神症状を伴う、意味不明な発言。
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恐怖感の訴え: 周囲を怖がったり、急に怯えたりする。
🌡️ 異常行動が起こりやすい時期
異常行動は、発熱後48時間程度までの急性期に発生する事例が多く報告されています。特に、高熱が出ている時や、熱が急激に下がっている時に注意が必要です。
🏠 家族・介護者が取るべき対策
厚生労働省は、インフルエンザの診断を受けた患者に対して、特に自宅での療養中は以下の対策を取るよう強く推奨しています。
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高層階の居室からの転落防止:
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患者が一人にならないようにし、できる限り1階で療養させる。
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窓やベランダには鍵をかける、または窓に格子をつけるなどの対策を行う。
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保護者による見守り:
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患者を部屋に一人にしないよう、発熱から少なくとも2日間は保護者などが付き添って見守る。
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安全の確保:
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危険な物(鋭利なものや高温のものなど)を患者の手の届かない場所に片付ける。
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これらの行動は、インフルエンザによる意識障害やせん妄の一種と考えられており、生命に関わる重大な事故につながる可能性があるため、細心の注意が必要です。
