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クリニックからのお知らせ

インフルエンザワクチン:フルミストについて(補足事項) 

2026年度のインフルエンザワクチン接種が21日の0:00に予約開始となります。 

フルミストに対して質問の多かった事項について改めてまとめましたので、ご一読ください。 

 

 

年齢制限  

2歳未満および19歳以上は原則禁忌: 日本国内におけるフルミストの適応年齢は「2歳以上19歳未満」です。有効性や安全性の観点から、2歳未満の乳幼児や成人は従来の注射型ワクチン(不活化ワクチン)が推奨されます。  

 

基礎疾患・持病に関する制限 

  • 気管支喘息(禁忌・要注意): 重度またはコントロール不良の喘息がある場合は接種できません。喘息予防薬の使用などで喘息発作の予防ができている方は接種可能です。 

  • 免疫機能の低下(禁忌): 生ワクチンのため、免疫不全疾患がある方や、免疫抑制剤・抗がん剤治療中の方は接種できません。  

  • 同居家族への配慮: 接種後しばらくはワクチンウイルスが排出される可能性があるため、同居家族に重度の免疫不全者がいる場合は水平伝播を防ぐ目的で接種が推奨されません。 

  • その他の慢性疾患: 重篤な心疾患、肺疾患、腎疾患、肝疾患、糖尿病などの代謝性疾患がある方は、接種に際して主治医の慎重な判断が必要です。  

服薬状況による制限 

  • アスピリンの服用(禁忌): アスピリン(小児用バファリンやバイアスピリンなど)を服用中の小児・思春期の方は、ライ症候群の発症リスクがあるため接種できません。また、接種後4週間は新たな服用を避ける必要があります。  

  • 抗インフルエンザ薬の使用: タミフル、リレンザ、ゾフルーザなどの抗インフルエンザ薬を使用中、または直近(薬の種類により過去48時間〜17日以内)に使用した方は、ワクチンの効果が打ち消されてしまうため接種できません。  

その他のアレルギー制限 

  • ゼラチンアレルギー(禁忌): ワクチンの成分にゼラチンが含まれるため、重度のゼラチンアレルギーやアナフィラキシー歴がある方は接種できません。  

当日の体調・局所症状 

  • 発熱・急性疾患(禁忌): 37.5度以上の明らかな発熱がある方や、重篤な急性疾患にかかっている方は接種できません。  

  • 重度の鼻づまり(鼻閉): 鼻の粘膜から直接ワクチンを吸収させるため、重度の鼻水や鼻づまりがある状態では効果が十分に発揮されず、接種の延期や注射型への変更が推奨されます。 

フルミスト点鼻液の添付文書では、妊娠中または妊娠している可能性のある女性への接種は「禁忌(接種してはいけない)」と定められています。  

  • 生ワクチンであるため:フルミストは弱毒化された生きたウイルスを使用する経鼻ワクチンです。理論上、生ワクチンは胎児へ影響を与えるリスクを完全に否定できないためです。 

  • 妊娠予定の方:接種後一定期間(一般的に約2か月間など)は妊娠を避ける必要があります。  

  • 妊娠中のインフルエンザ対策:妊娠中の方は、不活化ワクチン(従来の注射によるインフルエンザワクチン)であれば全期間を通じて接種が推奨されています。  

 

 

⚪︎フルミストの「水平感染」に対する考え方 

フルミスト(経鼻インフルエンザ生ワクチン)の接種後に、体内で増殖した弱毒ウイルスが周囲の人にうつる「水平感染」について、長年の使用実績がある海外(特に米国)の臨床データが蓄積されています。  

結論から言うと、海外のデータにおいて水平伝播の発生率は「きわめて稀」であり、万が一感染した場合の重症度も「非常に軽微」であることが確認されています。米国の疾病対策センター(CDC)や製薬会社の臨床試験データによると、日常的に密接に接触する環境(保育園や家庭内など)であっても、ワクチン由来ウイルスの伝播が確認された割合は非常に低い数値に留まっています。  

未接種の子供たちが集まる保育園の環境で行われた追跡調査において、フルミストを接種した子供から周囲の未接種の子供へウイルスが伝播した確率は 約0.58%〜2.4%と報告されています。 

また、フルミストのウイルスは「低温適応」といって、鼻腔内(約33℃)でしか増殖できず、体温の高い(約37℃)肺などでは増殖できないよう遺伝子レベルで弱毒化されています。そのため、自然感染(野生株)のインフルエンザウイルスに比べて排出されるウイルス量が圧倒的に少なく、他人に感染させる力が非常に弱いのです。 

万が一、フルミスト接種者から周囲の人(子供や家族)にウイルスが水平伝播してしまった場合でも、その症状は非常に軽いことが分かっています。 主な症状は、 
鼻水、一時的な微熱、軽い喉の痛みなど、一般的な「軽い風邪」と同程度で済むケースがほとんどです。 
弱毒化されているため、インフルエンザ特有の「高熱」「酷い関節痛」を伴うような重症化を招くことは原則としてありません。脳症や肺炎といった深刻な合併症に繋がったという明確な報告も、日常的な健康体同士の接触においてはほぼありません。 

 


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